2013年3月11日月曜日

宮本輝『草原の椅子』

宮本輝『草原の椅子』、一気に読了。両親に捨てられた5歳の少年と彼をめぐる中年男女3人の再生の物語。タクラマカン砂漠で少年が一歩を踏み出す描写に、電車の中で涙腺が緩んでしまった。
心根の綺麗な、子どもに生き方を示せる、ほんとうの「大人」に、自分は程遠いなーと考えてしまった。世を憂うよりもわが身を、と思わせる。久々に心にまっすぐ届く小説を読みました。
(高村薫『李欧』もそうだけれど、桃源郷のような異国、再生ものがたりに弱い…。)

2013年3月9日土曜日

「神社と復興まちづくり」

昨晩は、「NPO日本都市計画家協会」さんの震災復興支援タスクフォース勉強会に参加しました。「神社と復興まちづくり」というテーマで、國學院大学の黒﨑浩行先生が、神社の基本知識と復興まちづくりにおける課題などについて講義され、私は、「復興支援を通して見た被災地と神社」ということで、町づ くりと絡めてお話させていただきました。(主に、先の気仙沼、月浜訪問の報告です…地域における神社の様々な機能や、神社と地域の人々や産業、郷土との密 接なつながりなど。神社や神職のネットワークについてもお伝えしたかったのですが。荒削りになってしまいました。)
被災地で復興まちづくりに関わる都市計画家の方々が、神社に深く関心を持っていらっしゃること、このような勉強会を開催されることを、ありがたく感じまし た。同時に、神社に関わる我々が、復興の過程でもっと、神社の意義や意味を改めて考え、様々な場で発言していくこと、被災地の神社さんの声を伝えることが 必要なのではないかなと強く思いました。
神社界の方や大学生、院生の方々も参加され、議論も様々な方向に広がって、新鮮でした。会の後の食事会も、復興町づくりについて専門家の方々からお話が伺えて、とても貴重な機会でした。