2009年8月26日水曜日

恐山

8月22日、恐山。

硫黄臭が立ちこめる。空気がひんやりと涼しい。







死者と出会える場所。生と死とが融合する、あいだの場所。境内には仏像や人形、墓石があって、人々の様々な形の祈りに満ちていた。











賽の河原。湖なのに大海原のような、どこまでも続く気がする時空。




大地がいろんな表情をしている。







境内には温泉がある。参拝者の身体を温める。







宿坊で頂いた精進料理。朝夕と頂いたのだが、身体にとても合う。

朝の法要で、僧侶さんが仰っていた。生命はつながりなので、身近な縁を大切にするようにと。自殺は病気や生活苦が直接的な原因ではない、孤独になったときに人は死ぬと。自分の苦しみが誰にも伝わらないと感じたとき。

この場所は、祈りを捧げる多くの人たちと、死者の魂との強い結びつき、本物のつながりのようなもので充満している。自然がそれを包み込み、魂を媒介している気がする。だが、人間の祈りや精神が作り出し、さらに何世代も引き継がれていった、とても人間的な場所に思った。雰囲気は寂しいが、孤独とは無縁の場所。できれば何度も訪れたい。

目を閉じて座り、読経を聞く。すーっとした早朝の空気が心地良かった。

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