2014年8月6日水曜日

原民喜『夏の花』


原民喜『夏の花』を読む。
美しく淡々とした文体のなかに、人間の壮絶な苦しみが凝縮されている。苦しみ亡くなった人たちの声。置き去りにする流れに抗して、いつまでも立ち止まっ て、耳を傾けることを選ぼう、と思った。原民喜は、広島での被爆経験の年内に『夏の花』を執筆した。「今、ふと己が生きていることと、その意味が、はっと 私を弾いた。このことを書きのこさねばならない、と、私は心に呟いた」。この一
篇に宿るもの託されたものを受けとめて、生き方として考えよう。





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