2012年7月7日土曜日

三輪山 ~追記(大神神社宝物収蔵庫)


大神神社の宝物収蔵庫には、山の神祭祀遺跡出土のミニチュア土器(土製模造品)、拝殿東方の禁足地出土の子持ち勾玉、狭井河出土の須恵器(横瓶、高坏、はそう、台付長頸壺、提瓶)を展示していて、見ごたえがある。

酒 造道具を模したミニチュア土器のセット(杵、臼、柄杓、案、瓢…)は、『延喜式』の記述から、農耕儀礼や酒造儀礼にかかわる祭祀遺物と考えられる。そして、三輪山の神である大物主の神の酒神としての性格の一端が推測される。

また、須恵器の出土から、三輪山の祭祀を担った太田田根子の伝承と、出生地である大阪府和泉陶邑(すえむら)古窯跡群の関係がこの地において、浮き彫りになる。


大場磐雄 『まつり 考古学から探る日本古代の祭』
古谷毅 「奈良県三輪馬場山ノ神遺跡の祭祀考古学的検討」 ほか参照。




大神神社 二の鳥居
大神神社 拝殿


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