2009年1月16日金曜日

湯西川~湯殿山神社・高房神社~

昨年12月、栃木県日光市(旧栗山村)湯西川にて参拝した神社の記録。


















温泉街の入口、平家落人民俗資料館近くにある、湯殿山神社。枯葉を踏みしめながら立ち並ぶ木の間を進むと、ゆるい傾斜上に小さな社がある。ガイドブック情報だが、天正年間に建立。月山、湯殿山、羽黒山の出羽三山の流れをくみ、羽黒山から土を移して湯の神を勧請したそう。湯西川集落の総鎮守。8月の例大祭にはこの地に古くから伝わる獅子舞が奉納される。獅子舞の乱舞が見ものとあるが、人気もないこの場所で人々が賑わい祭りが行われる様は想像できなかった。



















1キロちょっと離れたところにある高房神社。木々の中ひっそりと奥まった所にある。こちらもガイドブック情報。湯西川の上流と下流に同名の神社があるが、いずれも湯西川平家一門の守護神として高房大神諏訪大神が祀られている。



















建久年間(1190~99)に創建された本殿には、獅子や鷹の彫刻が施されている。「栗山村指定有形民俗文化財」。何気なく建てられているのに、本当に見事な彫刻。無人の神社でも土地の人たちがしっかりと整備し保存しているさまが伺える。



















旧栗山村の入口付近。日光市に併合した影響か、道路やダムなどの整備が進んでいた。新築の家も何軒か立ち並んでいて、家の庭に真新しい祠をいくつかみた。そして新興の集落、整備中の道路沿いに「若宮神社」という新築の神社を発見。尋ねる土地の人も見かけなかったので詳細は不明。白く新しい鳥居が印象的だった。



















時代の流れで土地の様相が変わり、神社も馴染みの外観を失ったとしても、土地の人々にとって氏神様は当然のように生活の傍らに存在している。そして信仰心は変わらずに地域共同体の中で受け継がれていくのだと思った。観光の要素を全く持たないこのような神社から、日本人と神社、神道の在り方について色々考えられる気がする。

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