2009年2月11日水曜日

陶芸家谷口明子さんの個展。先月、神保町のギャラリー「福果」にて。

緻密で気の遠くなるよう手作業。細かなピースをひとつひとつくっつけて焼き上げるそうな。秩序がなさそうで秩序がある。生物的で細胞のような作品群。皮膚の一部を切り取ったような。それゆえ生命のうねりが底にあって波打っているような。

以前、彼女は「菌」を作っていると言っていたし、土からできているのだから生物的なのだけれど、そこに新たな生命が宿されている。施されている模様や形態が生物的なだけでなく、作り手の技術と精神と情念が注がれて。土とのコミュニケーションは、土の性質を見極める慎重さを要し、相手が拒否しない程度に作り手の主張を思いきり向けていくそうだ。彼女は土と対話し続けているので、面すると地の底近くに時間が流れているように感じる、激しさを内包しつつ静かにゆったりと。







































































































































































































































































































































































3 件のコメント:

  1. ひゃっ!
    細かい!
    写真だけど、眺めていると、何かがうかんでくるような、そんな不思議な世界。
    数年後、ソウタロウにもみせてみたいものだ。
    美術・芸術を知りたい、感じたい、と思う人に育ってくれれば、母の本望。なつ氏よ、遠隔からの情操教育を頼む 笑

    これらは、近代化で、見過ごされ続けた分野の一つでもあるからな。もちろんこの分野だって発展はしているだろうけど、気がつけば世の中、勝ち組負け組の、実学重視。
    芸術学んだって、金にはならない、といわれりゃそれまで、なかんじでね。
    でも、これからは、こういうとこ、重要、とサラリと言える人間って必要になるとおもう、というか、時代が要請してほしいな・・・。美術も音楽も、新しいモノを生み出す原動力になるんじゃ~。

    いや~、谷口さんの、谷口ワールド健在。
    すばらしい。
    とげとげの、うに、みたいな、菌世界かとおもいきや、また進化した表現にかわっているのねぇ。赤子の世話でみにいけないから、なつさんの写真ありがたや。

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  2. 宗教や神道もそういった「分野」にあると思うので、自分が携わる中で何か発信できたらいいなと思っています。現代科学の問題にしろ、宗教や芸術とのからみで考えれば新たな突破口があるのだと思うし。

    人間の創造力はほんとうに退化しているんだろうな。自然から形を作って内面から溢れる出るものを表現する、そういう活動は人間の本能のひとつであったかもしれないのに。と、縄文時代の遺物に触れつつ思うのです。

    神社の境内という特別な空間で、現代アート空間をつくる企画、、様々なアーティストさんたちに感じたことを自由に表現してもらう場所を提供すること、そこで地域住民の人たちに身近に親しんでもらう、さらに触発された人たちに様々な形で表現活動をしてもらう、実は、それが神職についた際の夢のひとつです。

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  3. おぉ・・いいですな!

    そして、私のピアノをおいてくれ 笑

    現代音楽をソウタロウに奏でさせよう・・・

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