2012年5月13日日曜日

素焼き土器

2011.9


北インドの街、パトナの路上にて。山のように積み上げられた素焼きの土器。食堂やホテルでは、ガラスやステンレス、鉄、アルミニウム製の器が普及しているようだが、こんなふうに売られているのを旅の間よく見かけた。屋外のチャイ屋などでは、使い捨て容器として使われていた。ヒンドュー教の儀式にも装飾された土器が使われるそうだが、貯蔵用(とくに貯水用)の壺が一般的だそう。

(上の写真の丸い中型の壺?はどのように使うのか。口が閉じられ、貯金箱のような切込みが入っている。)




南アジアの考古学研究者、上杉彰紀さんのHPのコラムにインドの土器制作の工程が詳しく掲載されていて、とても興味深い。かつての日本に普及していた土師器に、色も手触りもよく似ている。土器作りの職人集団、商人...そしてこんな路上の風景があったのかと思いを馳せた。

インドの地面や土中はさぞ土器の破片だらけだろうと思うが、路上から生活から一掃される日がくるのはなんとも寂しいような気がする。

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